■ハイドレーション

色々なところで声高に言われていますが、運動時に失われる水分やミネラル分は随時補給をしなければ疲労の蓄積を早めるだけでなく最悪熱中症などを引き起こし命に関わる場合もあります。運動している筋肉は静止時の12倍の熱を発するために水分を汗として発散することで放射冷却で体温調節をしますが、その調節が出来なくなってくるためです。

人間は2%の水分が失われる辺りから運動能力の低下が始まり、10%失うと生命維持に支障を来すと言われています。

こで積極補水(ハイドレーション)を行うためにウォーターバックを背負うようになったのです。ハードな使用をするオフロードバイク用にはしっかりしたメーカーの物を選びましょう。転倒などで破損しやすいためにアウトドア用のものでは耐久性などに不安を抱えることになります。

■水分補給が必要なわけ

ハイドレーションバックには主に水だけを入れる人とアイソトニック飲料(ポカリスエットなどに代表される浸透圧が体液と同等の飲料水)を入れる人がいます。オフロードバイクは大変激しい運動を伴いますので失った水分を効率よく体内に取り込まなくてはなりません。また汗と一緒にミネラル分なども排出してしまうためにその補給も行いたいところです。
しかも水分だけを補給すると血中塩分濃度を保つために余分な水分を排出してしまいます。そのような条件から考えると体液よりも若干浸透圧の低いハイポトニック飲料(アサヒ飲料のH2Oなど)を入れるのが一番です。スポーツ飲料には塩辛さを感じない程度の塩分が含まれているからです。入手が難しかったりアイソトニックとハイポトニックの両方を揃えるのが面倒な場合はアイソトニック飲料(一般的にスポーツ飲料と呼ばれているのはこちら)を水で2〜3倍に薄めて使用すると良いでしょう。

水分喪失率 1% 2% 4〜6% 6〜7% 7〜8%
脱水レベル ごく軽いレベル 初期段階 熱痙攣 熱疲労 熱射病
症状
・自覚症状無し
・運動能力低下
・筋力低下
・不快感
・熱感

・痙攣
・体力低下
・疲労
・重大な忍耐力の低下
・意識障害
・頭痛
・めまい
・重い疲労
・吐き気
・高体温
・混乱
・昏睡
・意識混濁
・死亡

■効率的な水分補給の方法

1.のどが渇く前に摂取する
  のどの乾きを感じる段階ではすでに脱水症状が始まっています。定期的に摂取することで乾きを感じないようにすることが肝心です。

2.少量をこまめに
 水分は腸壁で吸収しますが、一度に吸収できる量は決まっているので大量に摂取しても吸収出来ずに排出してしまいます。がぶ飲みせずに少量を定期的に摂取してください。

3.出来るだけ冷えた水分を
 胃壁の働きは温度が低い方が活発になります。個人差はありますが、10~15℃くらいの飲料が吸収率が高くなるのでお薦めです。キャメルバックのオメガリザーバーは市販のロックアイスなども入れやすいので長時間冷えた水分を補給できます

4.塩分やミネラル分を含んだ飲料がお薦め
  スポーツドリンクは塩辛さを感じない程度の塩分やミネラル分を含んでいます。運動時に吸収しやすいのは体内の浸透圧より若干低い濃度なのでスポーツドリンクを2〜3倍に水で薄めて摂取する事をお薦めします。

■お手入れ

バック内に水やミネラルウォーター以外の水分を入れるとバッグ本体やホースにカビが発生してしまう場合があります。そんな時は重曹などで洗浄すると綺麗になりますし、キャメルバックにはお手入れ用のブラシもあります。

■普段からハイドレーション

普段特に運動をしていなくても呼吸や汗、排出物などで水分を失っています。その量は1〜2Lにおよび、その大半は経口摂取に頼っています。しかし食事から取られる水分はその半分にも満たない場合が多いので飲み物などで取る必要があります。また水分補給方法でも述べたように一気に大量に取っても意味がありません。そのためこまめに水分を摂取する必要があります。キャメルバックにはボトルが用意されており普段生活での水分摂取もスムーズに行えるように手助けしています。普段から適正な水分を補給することは仕事の効率を高める効果もあります。

積極補水という概念をポピュラーにしてくれたメーカーです。1988年にHotter'n Hell 100マイル・センチェリーライドに参加して脱水症状を起こした一人の救助隊員が輸液バッグと手術用チューブを使って水分補給装置を考案したのが始まりです。運動中に失われる水分を積極的に補充しないと運動能力が落ちるだけでなく身体に重篤な影響を及ぼすことを知らしめてくれました。

   

アチェルビス

ACERBIS社は1973年にイタリアで生まれたプラスチックパーツのリーディングカンパニーです。現在スタンダード化しているモーターサイクルパーツの中にはACERBIS社が先鞭を付けた物が少なくありません。ラリーに多大な寄与をする関係でバックパックやウエストバックは動きを妨げずに荷物を携行する事が出来ます。

   

これから様々な商品をご紹介していきます。お楽しみに。